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Posted by naturum at

2013年05月18日

フッキング

TV番組、GO!GO!九ちゃんフイシングの制作では毎回必ず水中撮影をしている。実際にエサを食べるところを撮影できたのは、今のところヘラブナ、ニジマス、キス(5/18放送予定)。水中映像を観てると、魚がエサを食ったぐらいでは、釣り人は全く感知できないのがよくわかる。食って何らかの反応をしてから初めてアタリが出て、釣り人の目に見えるカタチで伝わる。

 今回、キス釣りで、水中映像を担当していたスタッフから「キスって、すごい勢いでエサ食っってピュッって画面外に出ちゃうんだよ。」と言われて映像素材を渡されたのだけど、よくよく観察してみると、どうも様子が違う。ただエサを食ってる段階では、モソモソしながらエサの周りで居食いしてるだけ。それが、ちょっとでもハリが口に刺さると、もの凄い勢いで反応する。たいていはそこでエサを吐き出してハリも外れてしまうのだけど、この時キスが拒絶反応をしてその場からすっ飛び、ハリスがピンッって張った瞬間にアタリが出るのだ。だから、釣り人が感じているアタリは、キスがハリを外そうと、ビンビンもがいてる段階なのである。水中映像を観てると、魚は意外と大胆な行動をすることがあるけど、こと触感に関してはもの凄く敏感なようである。人間でも、髪の毛が口に入っただけで相当気持ち悪いと想像できるだろう。ただ、何かの要因…例えば潮がとても速かったり、競争相手が多いときなどにエサをじっくり食べる余裕がなく、飲み込んでしまう場合があるようだ。そういう場合に釣り人が「今日は食い気がある(浅くない)」などと勘違いをするみたいである。

 シーバス等の場合でも、かの名作シーバスライブを観た人ならみんな知ってると思うが、アングラーが感じているアタリはシーバスがフックを外す時の振動である。ゴン!というバイトは食った時の振動ではなくて、食って吐き出したルアーのハリが口に刺さった状態で、魚が首を振った振動である。シーバスライブを観て、ショートバイトはルアーを飲み込めずに吐き出した時の衝撃であるとも知った。そう考えていくと、青物などでもルアーに触っていて、アングラーが気づかないというシーンはあるのではないかと思う。実際、魚探を見ながらボートジギングをしていて、ジグに何度も触っているように見えるのになかなか釣れないといったこともあった。(200mhzとかの高周波の魚探を使うとで自分の真下だけの狭い範囲ならば高解像度で見れる)スローリトリーブ中のミノーなど、アングラーに知られずに触っている可能性すら、否定できない。そんなバカな…と思うかもしれないが、水中撮影をしていて思うのは、それほどにアタリというのはラインを伝わらない。フッキングというのは、エサ釣りでも、ほとんどの魚種で向こう合わせである。だからして、今更ながらハリ先はとても重要なんじゃないかと思うのだ。とりあえずハリ先が魚のどこかにひっかからなければ、アングラーは何が起こっているか知る由もないのであるから。  

Posted by DotDotDash.., at 06:00Comments(0)研究

2012年03月06日

水中撮影

制作中のバス釣りDVDの収録で、プールへ。その合間に自分のタックルを持ち込み、収録したのがこれ。



タックルハウス、ブリットペンシルを見上げているところです。
竿を振るスペースが狭くて上手くダイビングできていませんけど…。

ちょっとだけ写ってますが、DVDな方は水中カメラマンが収録しています。上の動画はプールの下の覗き窓にiphoneを置いて収録したもの。

そしてこちらはザブラのモンスーンブレイカー。小さくてちょっと見えにくいですが、水面に出たところでバシャバシャしてるのがなんとか見えますでしょうか?




ヒラマサもブリも、こういうアクションけっこう好きみたいです。特にヒラマサはここでストップを入れたり、若干スピードを遅くしたりすると、そのタイミングでヒットすることが多いように思います。

そしてこれは、タックルハウスのP-boyジグ。










フォールが遅くて、いい感じ。特に水平になった時のスライドする様は釣れそうな気がします。
(上記の動画ではあんまりそう見えないかも…でも上から見た感じではフォールが遅いです)

撮影はしてないけど、UZUの俺のジャバジグと比べると、前方重心のジグはフォールし始めは遅いものの、その後一気に高速にフォールします。そのまま急角度に落ちますので、ロングジャークは向かないですね。フォールさせる時は極力テンションをかけたはうがいいように思いました。

いずれ、ショアジギ関係のルアーもちゃんと撮ってみたきなと思います。

事情によりどこのプールで撮影したかは教えられませんのであしからず。



  

Posted by DotDotDash.., at 01:12Comments(4)研究

2012年02月02日

ブリの行動

 ネットサーフィンをしていたら、「ブリ資源有効利用に向けた回遊履歴の解明」なる資料を見つけた。アーカイバルタグを用いて、GPS位置情報、照度、水温、遊泳水深などを調べた調査資料である。ブリの行動について自分なりに色々と思うところを書き綴ってみる。

 研究報告書は年度違いで2つあり、それぞれ若干違う観点からブリの行動を考察している。いずれのデータも月ごとに別けて掲載されているのが興味深い。

 まずはブリの回遊について。以前、全然別の資料でブリの経度移動について見たことがある。
http://nrifs.fra.affrc.go.jp/ugoki/19/16_2.htm
横軸が経度で縦軸が時間軸。

三重県で放流されたブリは春以降すべての個体が東へ向かい、うち1匹は房総半島まで達している。房総半島まで行った個体は放流後、早々に伊豆へ到達し、その後5月に房総へ。ほかの3匹は5月半ばになると九州に居た個体までもが夏を感じるのか? 一斉に脇目も振らず一直線に東を目指す。6月中旬にはいずれの個体も遠州灘〜伊豆に到達している。

 そして今回初めて見たキラキラ高知県の資料では、高知で放流されたブリの足取りサカナが掲載されている。それによると、やはり5月中旬まで四国〜九州をウロウロしていたブリ達の一部は、5月下旬になると「暑くてたまらん」のか?関東を目指す。全ての個体が目指すわけではなくて、10匹中8匹は四国〜九州で居着きのブリとして留まっている。そういった個体は、回遊水深が深くなるらしい。それは単純に暑いのだろう。

 関東にも居着きの個体や東北から南下してくる群れも居るだろうけど、5月には遠州灘〜三保あたりのサーフで釣果が聞かれるようになる。6月からが関東ショアジギの激アツシーズンであることは間違いない。

 こちらの資料で高知から関東まで回遊した個体は10匹中2匹しかいなかったが、1匹は南紀〜東伊豆までを回遊するようになり、
もう一匹は相模湾〜外房を回遊するようになっている。この2匹から得たアーカイバルタグデータが面白い。

 ひとつは月別の回遊水深データ。ショアジギ(プラグ含む)ではおおよそ水深30m以内がターゲットになるため、釣り易いのはいつか?調べてみた。前出の2匹は6月に関東へやってきたのがわかっているので6月〜2月のデータを参照。
 そこから読み取れるのは…


・6〜7月はかなり回遊レンジが浅いが8月になると伊豆に居た個体は若干落ちてくる。
(房総が元々浅いだけかもしれないけど…)

・11〜12月は最もレンジが浅くなる。1日の7割を20mより浅いところで過ごしている。
(水温・ベイトのせいかと考えられる)

・伊豆〜遠州灘に居た個体は1〜2月は泳層が広がるが水深10〜30m程度の浅いところにも長く滞在。ただし夜。
(注意:房総の個体は1月に捕獲されているのでデータが無い)


 だいたい思っていたような結果ですが、11〜12月が最もレンジが浅くなるというのが意外だった。1〜2月はあまり釣れないという印象があるものの、レンジは意外と浅い。

 別の資料に昼のレンジと夜のレンジを月ごとに掲載していたのでこちらも参照。
ちなみにこちらは関東に来た個体のデータでは無いが、1〜3月、5月(4月はデータ無し)の冬〜春に夜と昼のレンジが大きく違ってくることがわかる。このレンジ移動が大きくなると定置網に入ることが多くなるのだそうな。データによると1月以降、昼間は50mより深いところを泳いでいることがほとんどだが、夜は10〜30mあたりのけっこう浅いところを泳いでいる。…それが岸近くを泳いでいるか?ということは不明だが、この時期はマズメ狙い(特に朝?)ってことになりますね。このデータは関西圏のものだけど、時期を若干ずらせば関東でも同じことが言えるのはないかと思います。(夏〜秋は昼間でもけっこう釣れます)

 最後に回遊水温についてのデータがある。(関東圏データ有り)これについては調査資料にまとめられてあるとおりで、ブリの最も好む水温は16〜17度。夏場(6月〜11月)は21度くらいまでを好むようである。ちなみに四国に居着いた個体はこれより若干高水温を好む感じである。好むというより、環境的に高水温なのだろう。1〜2月、伊豆〜遠州灘に居た個体は水温14〜15度でほとんどの時間を過ごしている。意外と低い水温でも、適応することがわかります。実際、今年の正月に遠州灘でブリが釣れてますがその時の水温が衛星データで15度ほどでした。

 水温12度以下、24度以上のところにはほとんど居ないようなので、狙うだけ無駄なようです。もっとも、伊豆で水温12度になることはほとんどありませんが…(房総ではたまになりますね…)

 以上のことはワラサ〜ブリ程度の大きさに育ったブリに言えることで、
経験上、ワカシ、イナダなどの幼魚はもう少し高い水温が適水温だと思われます。





  

Posted by DotDotDash.., at 03:47Comments(9)研究